前々から気になってた、とても美味しいというもつ焼き屋。
「今日はそこへ行って飲んじゃうぞ」と
頑張って仕事を終わらせ退勤、張り切って向かうも
電車を間違えるわ、駅のホームで出入り口に迷うわで遅れてしまい、
かなりラストオーダーまで差し迫った時間に。
ここまで散々だったけど、もう舌はもつ焼き気分。
この為に仕事を頑張ったといっても過言ではない。
諦めるという選択肢はない。
迷いに迷って、見つけたもつ焼き屋へ通じる駅の改札を出るなり猛ダッシュ!
運動不足の体を鞭打ち、走る走る。
少ししか走ってないのに、もう息が上がっていることにショックを受けつつも走る。
ラストオーダー直前に行ったら店員さんに嫌な顔をされるかも…と
不安が頭の中によぎるも「私は、今日一日もつ焼きを楽しみに仕事を頑張ってたんだ!
嫌な顔されても乗り越えてやる!」と食欲で雑念を振り払い、走り、
やっと、ラストオーダーの3分前にお店へ到着!
「間に合った!これでもつ焼きにありつける!」と
安堵と歓喜に湧きながら息を整えながらもつ焼き屋の扉を開け、
店員さんへ「ひとり、今から入れますか!」声をかけるも店内の様子がおかしい…。
お客さんは誰一人もおらず、シーンとした店内で
椅子がテーブルの上に置かれていて、まるで、まるで、これは…。
眼の前の、ほうきを持った店員さんがひとこと。
「もつ焼き、全部売り切れちゃってもう店じまいしちゃったんです」
ガクーッ!と、その一言で、全身から力が抜けたと同時に
もつ焼きの為に、ここまで頑張った私は一体何だったのか。
一気に冷静になって力が抜けた私は、
とぼとぼと家に帰りカップラーメンを啜って空腹を満たしましたとさ…。
もつ焼き…あの時、あの店で食べたかったなぁ…。
※ここまで載せたもつ焼きはこのエピソードとはまた別のもつ焼き屋です。美味しい。